安城市の文化財に指定された本殿
東端八釼神社は愛知県安城市東端町にある神社で、かつて日本のデンマークと呼ばれていたことがある碧海平野の南端に位置しています。
本殿は二間社流造および柿葺の建物で覆殿の中に収められています。
正面が二間になっている造りは、全国的にも類例が少なく貴重とされます。
本殿の建立は元禄14年前後といわれており、平成24年度から26年度の中で修復工事が行われて現在に至っているようです。修復に使用した屋根瓦は、地元東端町の三州本磨き瓦、本殿は安城市の文化財に指定が行われている歴史的価値を持つ建造物といっても過言ではありません。
東端八釼神社は日本一の大のぼりがある神社としても知名度を高めているようですが、
インターネットで大のぼりのキーワードで検索を行うと、数多くの日本一の大のぼりが
検索結果に表示されます。それぞれに特徴があり、織旗はクレーン車両を使って
吊り上げるところ、祭礼の幟竿の高さ・幟旗の長さ・幅など様々なものあることが分かります。
しかし、東端の大のぼりはどのような織にも引けを取ることがない規模を持ちます。
さらに、東端八釼神社の八釼神社例祭など特別な式典のときで
天候が良いときに見ることができる貴重価値を持つといいます。
東端の自慢ともいえる大のぼりの規模
日本一の大のぼりの一つに数えられている東端の大のぼりは、
大幟竿の本体は26.3mで天辺に鉄パイプを被せると全長が29.2mの長さになります。
ちなみに、最近のマンションは1階部分の高さは約3.5mといわれているのですが、
大幟竿の長さをマンションの高さに例えると29.2m÷3.5m=約8階の高さに
相当することが分かります。
実際に目にした人なら分かるかと思われますが、神社にある立派な鳥居と比較しても
実に長い大幟竿で、前日の早朝からクレーン車での建前作業が始まります。
しかし、昔はクレーン車などがなかったので丸太を組んで村中総出で引き上げが行われていたようです。
なお、日本一の大のぼりの一つでもある東端の大のぼりは、日本一のバカのぼりなどのように陰口をたたかれることもあるとか、しかし祭礼の二日間かけて地域総出で立てられているなど歴史あるイベントの一つになっています。
何故大きいかの由来ですが、江戸時代末期の時代に、東端地域の村の素封家が
全ての村人が心を一つにしなければ建立ができない、このようなスケールの
大きなのぼりを奉納したこと、これが東端の大のぼりの由来です。
また、地域に住む人々の和および豊作を願い特大の贈り物として奉納が行われました。